こんばんは、潤です!
みなさん、シャンプーやリンス、トリートメントはどういうものを使いますか?
最近、石鹸シャンプーがいいって聞くけど何がいいの?
と、聞かれることが多いです。
石鹸シャンプーの存在は知ってはいるけどどういいのか?
あまり知らない方が多いですね。
今回、石鹸について調べていくうちに、石鹸には何千年もの歴史があったり、あまり知られていない石鹸の製造方法についても気になったので調べてみました。
また、すでにパーマやカラーリングをされている方に石鹸シャンプーを使えるのか?などについても書いています。
目次
石鹸シャンプーがおすすめな理由とは?
石鹸シャンプーの良さ
石鹸シャンプーは界面活性剤の一種で、界面活性剤の「界面」とは、2つの性質の異なる物質の境目のことをいいます。
本来混ざり合わない水と油の界面に働きかけて界面の性質を変え、混ざり合わせるようにしているのが、界面活性剤なのです。
化粧品で使われている界面活性剤には、作用の弱い石鹸(界面活性剤)と作用の強い合成界面活性剤の2種類あります。
合成界面活性剤は、化粧水やクリームなどのスキンケア商品から、シャンプーヘアスタイリング剤、食器用洗剤、洗濯洗剤など生活で使う様々なものに使われているのです。
「では、なぜ石鹸が原料の石鹸シャンプーがいいのか?」
ですが、
それは、石鹸の方がバリア機能を壊す力が弱いからなのです。
石鹸は、弱~中アルカリ性という性質があり、お肌は弱酸性ですが、この皮膚が持つ「酸」によってアルカリ性が中和され、洗浄力を失います。
そのため、お肌のバリア機能を壊すことがないのです。
そして、洗浄力を失った状態で水とともに排出されるので環境に優しい成分なのです。
また、水道水に含まれるミネラル分と石鹸が反応し、お肌に石鹸カスが残るのですが、これはお肌の常在菌のエサとなり常在菌が元気になることによって、お肌を健康にしてくれるのです。
合成界面活性剤が使われたシャンプーの場合、油と水を混ぜる働きによってより強力に汚れを流出させます。
そして、皮膚の肌バリアを壊し、油分を流失させて、皮膚の奥まで浸透させる力があるのです。
油分を失ったお肌は乾燥肌が急激にすすんでしまいます。
石鹸の歴史
石鹸が最初に作られたのは、古代ローマ時代の初めごろでした。
日本に初めて石鹸が持ち込まれたのが、戦国時代末期にポルトガル船によってであったといわれています。
それから、国内で石鹸が売り出されたのが、1873年(明治6年)で、当時は高級品として使われていたのです。
その後、第一次世界大戦中の食糧難の時代に石けんの原料となる「油脂」が不足したため、代用品として化学物質を利用した界面活性剤による「合成洗剤」が作られはじめたのです。
合成洗剤は、1950年代半ば以後、電気洗濯機の普及に伴い急速に普及していきました。
ついに1963年(昭和38年)には、合成洗剤の生産量が石けんの生産量を上回っていったのです。
石鹸の製造方法
石鹸の作り方は、主に2つあり、
- 鹸化法(けんかほう)
- 中和法
鹸化法は、油脂と水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)や水酸化カリウム(苛性カリウム)を反応させ、脂肪酸ナトリウムや脂肪酸カリウムと言われる石鹸素地を作ります。
製造過程で、うるおい成分である天然のグリセリンが作り出されます。
鹸化法には、けん化塩析法、焚き込み法、冷製法(コールドプロセス)があります。
けん化塩析法は、鹸化反応の終わったあとに塩析(物質を分離させる方法)するので、純度の高い石鹸ができます。
焚き込み法は、鹸化反応が終わったあとに塩析しない方法で、グリセリンや油脂など不純物が残った石鹸ができます。
冷製法(コールドプロセル)は、油脂に水酸化ナトリウムを加えて撹拌させ、加熱せずに反応熱だけで鹸化する方法で、焚き込み法と同じくグリセリンなどの不純物が残った石鹸ができます。
石鹸の純度は、不純物が残っている場合は、保湿成分であるグリセリンが残っているので乾燥やツッパリ感を和らげてくれますが、純度は下がるため泡立ちが悪かったり、溶けやすく変質しやすいのです。
不純物がなく純度の高い場合は、保湿成分がないのでお肌がつっぱりやすく乾燥しやすいということがありますが、脂肪酸の種類や量を調節することで泡立ちなども調整できるのです。
中和法は、あらかじめ油脂をグリセリンと脂肪酸に分解してから、脂肪酸を水酸化ナトリウムや水酸化カリウムで中和させて石鹸素地を作ります。
保湿成分であるグリセリンは取り除いているので、あとから化学物質を添加している場合もあるようです。
この化学物質とは、グリセリン以外にも、防腐剤や酸化防止剤、色素、香料などが配合されている場合があるのです。
できるだけ、お肌にマイルド(つっぱらない)で添加物の配合されていないものを選ぶなら、鹸化法の焚き込み法か冷製法で作られた石鹸を選ぶといいですね。
石鹸シャンプーの選び方
石鹸シャンプーとうたっている中には、合成界面活性剤が含まれたものもあります。
購入する場合は、成分を確認してからの方がいいですね。
下記は、石鹸の表示名になります。
- せっけん素地
- カリせっけん素地
- オレイン酸K(Na)
- ヤシ油脂肪酸K(Na)
- 脂肪酸カリウム(ナトリウム)
これ以外の、ラウロイルメチルアラニンNaやPEG-20ソルビタンココエート…など、カタカナ表記のわからない言葉が並んだものは合成界面活性剤の可能性があります。
成分を確認したい場合は、美肌マニアのサイトの成分検索を使っています。
石鹸シャンプーにはリンスを使った方がいい?
石鹸シャンプーは、使うと独特のきしみ感があります。
このギシギシ感にたえられず石鹸シャンプーを使うのをやめてしまう方が多くいますね。
このきしみ感は、石鹸シャンプーのアルカリ性という特質によって、一時的にキューティクルが開き、ひっかかることによりきしみ感が出ているのです。
石鹸シャンプーで洗った後は、髪を弱酸性に戻すために酸性のリンスを使った方がいいですね。
酸性のリンスを使うことによって、髪の毛がサラッとし、扱いやすくなるのです。
合成のシャンプーから石鹸シャンプーへ切り替え始めは、フケが出ることがあります。
合成界面活性剤のシャンプーは、頭皮を壊して頭皮の奥まで浸透させるのですが、それに対抗するために角質が厚くなるのです。
石鹸シャンプーは、頭皮を壊すことがなく、対抗の必要がなくなったために角質がはがれてフケとなって落ちていくのです。
使い続けていくうちにフケも出なくなっていくという事ですね。
また、石鹸シャンプーは、髪の毛のべたつきが気になることも多いかと思いますが、しばらくして頭皮が健康になってくるとべたつかなくなっていきます。
なかなかべたつきが解消されない場合は、洗い方に問題があるかもしれません。
石鹸シャンプーは、しっかりと泡立ててから使うことが大事です。
洗い流しが足りない場合は、頭皮にかゆみが出てくることもあるのでしっかりと洗い流すことも大切ですね。
酸性のリンスでおすすめは、黒酢や椿油が配合されたボタニカノンのアロマリンスがおすすめです。
ボタニカノンのオリエンタルアロマリンス
柑橘系の香りとジュニパーベリーのスパイシーな香りがとても癒されます。
ボタニカノンの使い心地については記事にさせていただいています。
その他の石鹸シャンプーについてはこちらの一覧にあります。
石鹸シャンプー記事一覧
パーマやカラーリングをしている髪に石鹸シャンプーを使っても大丈夫?
髪の毛は、中心部から「毛髄質」「毛皮質」「毛小皮(キューティクル)」の3つの層から成っています。
その一番外側にあるキューティクルは、うろこ状に上から下に向かって重なっていて髪の内部を守っているのです。
カラーリングは、髪の毛のキューティクルをはがして内部まで浸透しメラニン色素を脱色しながら染料を着色しています。
キューティクルは、アルカリで開きやすくなるため、石鹸シャンプー(アルカリ性)を使うとキューティクルが開きやすいということになります。
そのため、ヘアカラーが流れ出やすく色落ちが早くなる可能性があるのです。
美容院では、ヘアカラー後は、カラーの持ちをよくするために弱酸性の処理を行うので、石鹸シャンプーを使用するということは、色持ちを悪くしているとも言えるのです。
パーマは、髪の毛のキューティクルをはがし、薬剤によって髪の毛の性質を化学的に変化させて固定させています。
カラーリングと同様に、石鹸シャンプーはキューティクルを開きやすくするため、パーマ剤が流失しやすくなり取れやすくなる可能性があるようです。
Q.パーマやカラーリングをしている髪に石鹸シャンプーを使ってもいいか?
の回答としては、
A.パーマやカラーリングをしていても、石鹸シャンプーを使える。
けれども、石鹸のアルカリ性によって、キューティクルが開きやすいため、カラーやパーマがが取れやすい可能性がある。
ということですね。
石鹸シャンプーは、使い慣れるには時間がかかりますが、ごわついたりきしんだりする原因を知ったり軽減させる方法を知っておくことで、今後の石鹸シャンプー生活を続けやすくなるかもしれません。
最近は、石鹸シャンプーを続けたり、カラーリングをした時は、しばらく弱酸性のシャンプーに変えたり、落ち着いてきたらまた石鹸シャンプーに戻ったり…という生活が続いています。
今後は、しばらくカラーリングはお休みして、石鹸シャンプーと白髪染めにヘナを使い、頭皮に優しいヘアケアを続けていこうかな、と思っています。